前編では、和装肌着の形や着用方法の違いについてご紹介しました。
実は和装肌着は、形だけでなく「素材」によっても着心地が大きく変わります。

同じ形の肌着でも、素材によって
・汗の吸いやすさ
・通気性
・乾きやすさ
・肌触り
などが変わり、着ているときの快適さに大きく影響します。
また、着物は季節に合わせて楽しむものだからこそ、肌着も季節に合わせて選ぶと、より快適に過ごしやすくなります。
そこで後編では、
・素材ごとの特徴
・どんな人におすすめなのか
・季節に合わせた選び方
についてご紹介します。
① 素材で比較
綿・シルク・機能素材の特徴
和装肌着にはさまざまな種類がありますが、現在よく使われているのは主に
・綿
・シルク
・機能素材(化学繊維)
の3種類です。
また、和装肌着は上半身と下半身で素材が異なる設計になっているものも多くあります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
綿素材の特徴
綿は、昔から和装肌着として使われてきた天然素材です。
肌触りがやさしく、吸湿性が高いのが特徴です
メリット
・汗をよく吸う
・肌触りがやさしい
・オールシーズン使いやすい
デメリット
・乾きにくい
・洗濯後にシワになりやすい
どんな人におすすめ?
・肌触りのやさしさを重視したい方
・天然素材が好きな方
・敏感肌の方
教室で使用されている肌着でも、身頃には綿素材が使われているものが多く、長時間の着用でも快適に過ごせるよう工夫されています。
シルク素材の特徴
シルクは、なめらかな肌触りが特徴の天然素材です。
吸湿性と放湿性に優れており、汗をかいても蒸れにくく快適な着心地が続きます。
また、保温性と通気性を兼ね備えているため、季節を問わず着用しやすい素材でもあります。
▶シルクについての詳細はこちらの記事をご覧ください
【前編】絹ってなぁに?どこがすごいの?
【後編】絹と化繊の違いって?どう選べばいいの?
メリット
・肌触りがなめらかでやさしい
・吸湿性、放湿性に優れている
・保温性と通気性を兼ね備える
デメリット
・価格がやや高め
・お手入れに注意が必要な場合がある
どんな人におすすめ?
・肌触りの良さを重視したい方
・敏感肌の方
・着心地にこだわりたい方
▶シルク素材の和装肌着
絹糸屋さんの肌にやさしいシルクスリップ
機能素材の特徴(下半身に多い素材)
和装肌着の下半身部分には、動きやすさや着物の着心地を考えて、さまざまな機能素材が使われています。
例えば
・キュプラ
・ナイロン
・ポリエステル
・ポリウレタン
などの素材です。
これらの素材は、滑りの良さや動きやすさを考えて使われていることが多く、着物を着たときの裾さばきを良くしてくれる役割があります。
また、ストレッチ性のある素材が使われているものは、動きやすく長時間の着用でも負担を感じにくいという特徴もあります。
▶機能素材の和装肌着
AIRY STYLEメッシュブラスリップ
②季節に合わせて選ぶ
和装肌着は、季節に合わせて選ぶとより快適に着物を楽しむことができます。
夏
夏は汗対策が重要です。
・吸汗速乾タイプ
・通気性のよい生地
・さらっとした着心地の肌着
などを選ぶと、暑い季節でも比較的快適に過ごしやすくなります。
春・秋
気温が比較的安定しているため、通年タイプの和装肌着でも快適に着られる季節です。
迷った場合は、吸湿性や通気性のバランスが良いものを選ぶと使いやすいでしょう。
冬
冬は足元の冷えが気になることも多いため、防寒を意識したインナーを取り入れるのもおすすめです。
例えば、裾よけの代わりにパンツタイプの防寒インナーを使うと、
・足元の冷え対策
・着物のまとわりつき防止
・動きやすさ
といったメリットがあります。
寒い時期のお出かけや、冷えやすい方にはこうしたインナーも役立ちます。
③着るシーンや体調に合わせる
和装肌着は、着るシーンや体調に合わせて選ぶことも大切です。
例えば、
・フォーマルな着物を着る機会が多い
・長時間着物で過ごす予定がある
・トイレの回数が多い
といった場合には、着脱や動作がしやすいタイプの和装肌着を選ぶと安心です。
最近は、トイレの際の動作がしやすいように工夫された肌襦袢など、便利なアイデア商品もあります。
特に
・長時間の式典
・フォーマル着物を着る機会が多い方
・ご高齢の方
・動きに制限がある方
などには、こうした工夫された肌着が着物をより快適にしてくれることもあります。
まとめ
前編・後編を通して、和装肌着の選び方についてご紹介してきました。
和装肌着を選ぶときは、
前編でご紹介した
・肌襦袢や裾よけなどの形
・着用方法や組み合わせ
そして今回ご紹介した
・生地の特徴
・季節に合わせた選び方
・着るシーンに合わせた機能
これらを合わせて考えると、自分に合ったものを選びやすくなります。
肌着は外から見えるものではありませんが、着心地や着姿を支える大切なアイテムです。
その日の着物や季節、過ごし方に合わせて選ぶことで、着物の時間をより快適に楽しむことができます。
教室では受講生の皆さまに担当講師がおりますので、和装肌着の選び方に迷った際は、ぜひ担当講師にご相談ください。
着る場面や季節に合わせて、皆さまに合ったものをご提案いたします。
※和装肌着の形や着用方法については、前編でもご紹介しています。
まだご覧になっていない方は、ぜひそちらもあわせてお読みください。
【前編】和装肌着はどれを選べば良い?~タイプ別の特徴とメリット・デメリット、タイプ別おすすめ解説~

執筆:日本和装オンライン運営
▶綿素材の和装肌着



▶冬向けの和装肌着


